更新: 2007年09月12日
TOPへ >> 2007年度 SOHOスクエアイベント情報&活動報告 >> ビジネスワーク交流会 『平成19年度第2回SOHOサロン』を開催しました!
《成果と課題》
第一回に引き続き「ブレストを核にビジネスワークのシミュレーション」を行うスタイルでのSOHOサロンであった。
一回目同様、一人当たりの発言数が多いこの形式は好評で、熱気ある意見の応酬が見られた。
見ず知らずの参加者同士が「仕事を前提とした会話・議論」が活発に実施できた点で「名刺交換以上に互いを印象付ける」という目標に、ある程度近づくことができた。
●第1回と第2回の内容はともに「地域の問題解決」と「ビジネスアイディア」を関連付けながらブレストを展開するというもの。
以下のように段階的な差を設けて「学びの質」を向上させる狙いで望んだ。
※1回目 → 意見・アイディアを多く出し、発言する
2回目 → 発想を実現するために「何が必要か」学び、考え、発言する
●藤野商工会の佐々木会長によるミニ基調講演実施が今回の大きな特色。
※非常に短時間でビジネスの立ち上げとそれに関わる「土壌作り」や「地域活性への想い」などを語っていただくことが出来た。
ある意味で非常に無茶で、失礼なお願いだったが、快くお引き受けいただいたことに心から感謝したい。
また内容的にも聴衆のSOHOという立場に合わせた明瞭なお話で、これ以上は望めないスタートとなった。
ある意味で“着の身着のまま”フリーランスの道へ飛び込んだ私たちに、ご自分が裸一貫で事業を立ち上げた頃の気持ちや、これまでの経緯を丁寧に語ってくださり、大きな刺激になった。
※1回目のサロンでは「たくさんの発言」が評価された反面、リサーチが乏しい中での「企画会議」でもあり、地域の現実を知らずに思いつきを羅列したという一面があった。
これは問題視する要素ではないものの、もっと知るべきことを知ったうえで考え・話し合うことで、さらに参加者の満足度が得られると考えた。
今回のミニ講演会に期待した点はこの部分である。
●「地域」をテーマとしたことで、自分の事業と関連付けて論じられる人、そうでない人が出たが、総じて「わがまち」というテーマ設定は的を突いており、共通の関心事であったことが分かる。
活発な意見の応酬があったことで、一定の成果が得られたものと考えている。
※具体的にこのサロンを通じて現実のプロジェクトが立ち上がったり、といった目に見える成果をはじめは期待したものだが、それは狙いすぎであって、そうした細工を挟むまでも無く、将来を期待できる交流が多数生まれている。
「地域」はSOHOにとっての共通のキーワードなのかもしれない。
●「名刺交換」は、非常に重要な時間である。
効果を疑問視する流れの中で、虐げられた感もあるが、無くせばいいというものでは決して無い。
今回は「自己紹介」を後半に回したことが功を奏した。
ブレストを経て打ち解けた中での自己紹介は、いつもに比べて内容が充実したものだったし、硬さも取れていた。
その直後の名刺交換や交流タイムの活況は、予想していないほどであった。
《グループワークの自己評価》
ファシリテーター役のプロジェクトメンバー4名の感想です。
会員向けメールマガジンに掲載した文章から引用。
【A班】物造り藩(山口)
●我が藩では津久井町にあると申す、古き木造校舎をポイントとして、
(1)木造建築物を保存・修理のうえ今に残す
(2)街の活性化をいかにするか
等が藩の議題となりました。
新たな物を作り出す事のみが物造りではなく、今あるものを生かし、改良をして造りあげるという発想ができました。
古き建造物を中心として、フィルムコミッションビジネス、山の自然を利用した体験学習、子供だけでなく大人の土いじりの様な意見もでてまいった。
親子の絆などを振り返り(者造りかな?)物造りとしたが、「物と者の両者を作り上げる」意見が交わされました。
●私の感想・・・「自分は、何もしていないのに話が進んで行きました。注意していた点は、我が藩の藩士達の得意な分野を自己紹介時に判断をして激論中に藩士の得意な部分の質問を探し出し議題に導く事を心がけておったのだよ。あとは、らくらく、楽しい時間がすぎていきましたのだよ。でも本当はね、議題内容、我輩は覚えてないのですね、藩のみんなの、顔ばかり見てたからね、内容も大切かもしれないけども、参加してくれた方の顔が良い顔になってくれているかが一番関心があったところなんだよね。良い顔になってくれましたよ、私たちの藩のみなさんは、良かった。良かった」
【B班】イベント企画(戸井)
●藤野商工会さんの講演では、長い年月を掛けて多岐にわたる盛りだくさんなイベントを、会社を設立して実施されている事をお知らせいただきました。私たちの議論はまず「藤野町」を研究もしないで「藤野町イベント」企画は無理なので、拡大相模原市の「活性化」に視点を変えてブレストを展開しました。
(1)相模原市を4つに分けて「大運動会」開催!
(2)拡大相模原市には「沢山の自然」が増えました。そこで、
市外・県外にも「相模原」を知ってもらうための「五湖めぐりツアー」や
「各特産品店のスタンプラリー」を企画しました。
●私の感想・・・班の中で「自己紹介」からのスタートが良かった♪と思います。これで少しうち解けたのでは? いろんな意見が沢山出てビックリです。ファシリテーターとしましては、横道に逸れた時の修正、残り5分の時点の「まとめ」への誘導をするだけで楽しかったです。いい勉強になりました。私は「名刺交換・交流タイム」を一番大切に思うので、今回の「ブレスト」はそれにつなげるという意味で非常に良かったと思います。
【C班】PR戦略(藤川)
●「PR戦略」という名称がいかめしかったのか、人数は一番少ない状態でしたが、面白いアイディアの出し合いになりました。最も重要な条件として「何をPRするのか」が白紙でしたので、ここは迷わず基調講演をお願いした「藤野」をテーマとすることに。しかしいざ「PRを」となっても藤野に関する知識があまりに少なく、はじめは少し低調でしたね。それでも手持ちの資料にパンフレットなどがあったので、徐々に言葉が出始めたようです。【藤野の産品や環境資源を広報し、どうやって交流を進めるか】といった視点には、10分程度で到達。こんな話が並びだしました。
・ゆずの収穫量を促進する意味で、相模原市民がみんなでそれを応援するように
苗木の持ち株制度を導入してはどうか。
・ゆずに限らないが、何かのテーマで日本一、オンリーONEを目指すことが
知名度を上げるだけでなく、自分たちのモチベーションを高め、
よい結果を得るために地域全体が盛り上がることにつながる。
・里山倶楽部という試みについて、市内全体での知名度を上げ、
平地部の市民が積極的に「藤野へ行こう」と盛り上がるような充実したイベントに
育てていくのはいいことだ。そこから新しい交通や販売ルートが検討され始める。
・具体的なPRの形については、WEB・紙媒体等を制作してより活発な情報交流の
下地を作っていくことが考えられる。
●おそらく全てのメンバーは「もっと時間が欲しい」という中でのブレストでしたが、喰い足りなくて不満を抱えて終了するくらいのほうが、かえって良かったのかも。また異業種交流の場では、年齢差等いろいろな立場の違いがあるのが当然で、そういう中での言葉遣い(どういえば伝わるのか)など、勉強になる要素が盛りだくさんでした。これを乗り越えていくような討論の場を育てられれば、きっと素晴らしいお宝のようなアイディアが生まれてくるんじゃないでしょうか。
【D班】人・協働・交流(安藤)
●私たち8名はテーマが良かったせいか話はかなり盛り上がったと思います。自己紹介の後、まず役割分担(発表者・記録係・2名のプレゼン用紙ホールダー)を決めました。その選定については、自主的申し出もしくはメンバーの互選が望ましいと思いましたが皆逡巡していて、待っていると時間がかかりそうな雰囲気でしたので私がそれぞれ指名させていただきました。冒頭のメンバー自己紹介を参考に選びましたので異論もなくスムースにお引き受けいただけました。
特にテーマを絞り込まず、各自フリートーキングで話しているうち、自然と「自分の仕事に関する協力者、情報、意見交換、相談相手および下請け探しの場を求めているがなかなか見つからない。なにか良い手段や機会を提供する場がないか」という話が大勢を占めるようになり、はらばそのソリューションとして費用、手間のかからないSNSのコミュニティが上がりSNSの説明・検討の過程を経て、「10名以上の申し出があれば私安藤がコミュニティを創りますので連絡して下さい。」 と提案・発表するようになった次第です。
【まとめ・感想】
◎結局、「みんな相模原を好きなんだなぁ」という実感があります。
◎全体の流れを思い出すと、皆さんのブレストはハイレベル。
こだわり無くガンガン意見を出す姿勢や、すぐに役割分担が終わる大人っぽさ。
必ず一つや二つの“目の覚めるようなおもろいアイディア”が出るところなど、惚れ惚れする質の高さを感じます。
◎「地域活性」をテーマにビジネスプランに関する意見の応酬を・・・、そんな内容で2回のサロンを展開してみました。合併にちなんで大きく新しくなった市域へも目線を送ってみたりしました。
「地域」というものを仲間と共に論じながら、自分の事業の将来を考える・・・簡単に出来ることではありませんし、あくまで練習でしたが、どのくらいの参加者が「!」を持ち帰ってくれたか、気になるところです。
◎一つの発想法として、複数の仲間と一緒にアイディアワークをすることが、非常に優れたヒントを数多く生み出してくれるという事を実感できた方が多かったのではないでしょうか。
(平成19年度SOHOサロンプロジェクトメンバー 藤川)